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新しい出版社
“ニューノーマルな世界”の哲学講義

先行き不透明な“ニューノーマル”の世界を疑え!!

学問領域のみならず、テレビ、新聞、Webメディアなどで幅広く活躍する哲学者・西谷修による、現代の人間が「哲学的に考える」ことについての超入門書。
キャッチーだけど空疎で怪しい「言論」がネット空間を埋め尽くす今の社会で、人間がまともにものを考えるためにはなにが必要なのか? そもそも考えることとはどんな意味がある?
本書では、古代より人類に脈々と受け継がれてきた、世界を「理解する」ための「哲学的思考の伝統」、現代社会を形作った「戦争と文明の歴史」、オリンピックにもかかわる「身体性」などのキーワードを深く解析。
コロナ禍、無限に拡張するデジタル技術――あらゆるものが不安定かつ急激に変化する世界に、「ただ流される」ことなく生きるための知恵がここにある!!
(カバーイラスト:榎本俊二)

目次

プロローグ

第1章 「考える」ことを考える
1 「哲学的思考」とは何か 012
2 言葉から哲学へ 024
Column はじめに言葉ありき 034
3 ソクラテスの墓標 035
4 哲学は「役に立つ」のか? 045
5 「日本語で考える」とは 056
Column 近代ヨーロッパの「常識」 067

第2章 「考える」ことの実践/戦争とオリンピック
1 近代ヨーロッパ・アメリカの戦争 070
2 20世紀の世界戦争 088
3 神話の役割 096
Column 人間のいない世界の美しさ 112
4 新しい戦争 114
Column 資本家と法人企業のための国家 131
5 「文明」の構造 133
6 スポーツの中に生きる身体 145
7 「人間」の祭り 160
Column 古代ギリシアのもうひとつの祭り 169

第3章 総論/サイバー・レールのその先へ
1 「わたし」とは何か 172
2 哲学の近代~現代 184
3 「人間」が生き残るために 195

エピローグ 207

西谷 修(にしたに おさむ)

哲学者。1950年生まれ。東京大学法学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。明治学院大学教授、東京外国語大学大学院教授、立教大学大学院特任教授を歴任したのち、東京外国語大学名誉教授、神戸市外国語大学客員教授。フランス文学、哲学の研究をはじめ幅広い分野での研究、思索活動で知られる。主な著書に『不死のワンダーランド』(青土社)、『戦争論』(講談社学術文庫)、『夜の鼓動にふれる―戦争論講義』(ちくま学芸文庫)、『世界史の臨界』(岩波書店)、『理性の探求』(岩波書店)、『私たちはどんな世界を生きているか』(講談社現代新書)などがある。

“ニューノーマルな世界”の哲学講義

著者 西谷修
ISBN 978-4-910080-03-1
本体価格 1800円
仕様 四六判並製 212頁
2020年12月18日発売